黄石公の犬

闇狩り師 黄石公の犬 (トクマ・ノベルズ)

闇狩り師 黄石公の犬 (トクマ・ノベルズ)

 夢枕獏の闇狩り師シリーズが新装版で復刊しているなんて知らんかった。しかも新刊が出ているなんて知らんかった。読書メーターありがとう。ちゅうわけで新刊「黄石公の犬」購入。新装版「闇狩り師」のあとがき対談で「なんか犬が出てきて、乱造と犬が戦う話っていうので書き始めたんだけど、なんか長くなっちゃって。しかも途中で違う話書いてたら9年かかっちゃった」とかなんとか。お前えええ!!別にでりゃいいけどさーー!
 開始1P読んで一安心。いつもの夢枕獏であった。内容はまぁ、長編といってはいるが「蒼獣鬼 」「崑崙の王」程の熱さはないがその辺は現在執筆中の長編に期待したい。俺は闇狩り師シリーズが読めればそれでいいのだ。これを気に秋断退魔行の新作も出ればいいのになぁ…。他所の感想で、乱蔵が携帯を使っているのに驚いた、という感想がよく見られたが、ランドクルーザーと同じでふるーいトランシーバーみたいな無骨なやつを想像してみるとしっくり来た。調査報告で写メとったりしている乱蔵もおもしろけど。
 ちなみに、新装版「闇狩り師」のあとがき対談では他に「老人ホームで、一人の老女を守るために爺共が戦う話」っていう設定で馬鹿な話をしているのが最高に笑えた。「寝たきりの元僧侶の爺さんが、体は動かないんだけど、ベッドの上で寝ながらマントラを唱える」とかアホ過ぎるけど読みたくて仕方がないw相変わらずの悪ノリは健在で、現在完結に向けて執筆中?である長編「宿神」もこの調子なら楽しみである。
 ここで散々言っている『新装版「闇狩り師」のあとがき対談』とは文字通り新装版「闇狩り師」に載っているもので寺田克也との対談であるが、今回僕が買ったのはその新作長編「黄石公の犬」であって、つまりは立ち読みである。よって内容は記憶によるものなのでところどころ間違っているかも。